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野生動物の森
ウサギ


【ウサギは私にはとても親しい、おなじみの動物でした。ある一羽のウサギなどは、冬中、臥所を私の家の床下に定めていて、たった一枚の床板をはさんで、私と背中合わせに寝ていました。そのためでしょう、私が目覚めてごそごそと動き始めるめると、彼女はあわてて外に出ようとし、頭を床にぶつけました。私は毎朝、ごつんごつんという大きな物音に驚かされていたのです。】(第十五章「冬の動物」p358より引用)

大量の足跡から察する私の住んでいるあたりにもウサギはたくさんいるはずなのですが、殆ど姿を見かけないので、かなり憶病ですばしこい生き物だと思っていました。床下に住み着くとは驚きです。人気無い森の中の静かな家で暖炉の火で暖かく眠るソローとさらにその下で眠るウサギとは、想像するととても詩情のある、素敵な光景です。この「冬の動物」という章はとくにバラエティに富んでいて温かでユーモラスな、大変良い章なのですが、きっと人の往来の無い中で、厳しい冬をともに生き抜く仲間として、どの季節よりも一層親しい感覚を動物たちに感じていたのでしょう。


更新日:2006-06-28


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