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ミニマムライフ
台所のストック


さて、ソローは食べることも簡素にすることに拘っています。
食欲という欲望の奴隷になって自由を失うのがいやだったこと
贅沢の為にお金を稼ぐのがばかばかしいと思ったこと
生活の為に時間を費やしたくなかったこと
などが理由です。

ソローが食べたのは糖蜜とトウモロコシパンが主です。
それから自分の畑で作った豆やジャガイモがいくらかあり、
あとは畑で摘んだ雑草や釣った魚もたまに食べたようです。

この点については私は料理が好きで、
食べること、というよりも変化をつけて食卓を用意することそのものが楽しみなのです。
何かしら変化をつけて手間暇をかけて作りたい、という気持ちが強いのですね。

ソローより、もっとずっと栄養のあるバラエティに富んだものを食べていても
台所を簡素にしておくことは案外簡単でした。
買い物に行かなければいいのです。
一度買い物に行ったら台所が空っぽになるまで次ぎは行かない。
材料が少ないところからなんとか工夫して料理をこしらえるという楽しみができるし
食べ物を無駄にしてしまうこともありません。
本当に何が必要なのか、ということも、無くなった時にこそ見えてきます。
これはすばらしくよい方法でした。

米が無くなっても小麦粉かジャガイモで十分美味しい主食になるし、味噌がなくても正油か塩があれば困らないし、という具合です。

常備ということでいつも多めにおいておくのは
小麦粉と、米と、調味料と出汁昆布ですね。

ソローの家の冬の蓄えはこうでした。
【家の地下の貯蔵庫にジャガイモを蓄えた八〜九ガロンの樽をひとつ、コクゾウムシが付いた豆を二クオートほど蓄えていました。それに棚に米を少々、糖蜜を一瓶、ライ麦とトウモロコシの粉を、それぞれ一ペック置いていました。】(第十三章「新築祝い」)

これくらい簡素だと、確かに気持ちよかっただろうと思います。
それにしてもどうしてコクゾウムシがついた豆をとっておくのでしょうね?


更新日:2006-06-17


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